希望レイル大陸学校12期の日本研修を実施しました。

11月18日(金)から20日(日)にかけて韓国の(社)希望レイル(理事長 李哲)が主催する「希望レイル大陸学校」の日本研修が関西地方で実施されました。(社)希望レイルは南北コリアの鉄道連結と大陸へのつながり、拡がりをスローガンに、南北コリアの平和統一と世界の平和を目指す団体です。大陸学校は(社)希望レイルが主催する成人を対象としたプログラムです。毎年、高麗人が住むロシアの沿海州からシベリア鉄道でバイカル湖までの修学旅行を実施していますが、今年はロシアに入国できないので日本研修を実施することになりました。

日本での研修内容は以下のとおりです。

11月18日 ウトロ平和記念館
11月19日 大阪朝鮮中高学校公開授業、大阪城衛戍監獄跡、ワンコリアフェスティバル
11月20日 奈良観光(東大寺など)

11月19日、最初の訪問地は、京都府宇治市にある「ウトロ平和祈念館」。(https://www.utoro.jp/)金秀煥副館長からウトロ地区の歴史や土地明渡訴訟などについて詳しくお話を伺い、祈念館の展示を見学させて頂きました。その後、ウトロ住民の方々と交流する機会を設けて頂き、ウトロに住む10名のハラボジ(おじいさん)・ハルモニ(おばあさん)の方々と一緒にウトロ平和祈念館の庭でバーベキューを楽しみました。このように祈念館の庭でのバーベキューは初めてだったそうです。焼肉、キムチ、キンパなどと一緒にお酒も飲みながら、歌ったり踊ったり、本当に楽しい時間を過ごしました。交流を通してウトロについて理解を深め、よい繋がりを築くことができました。

大阪朝鮮中高級学校の公開授業(対外向け)では各階にオモニ会(保護者会)の方がいてくださり、学校や教室を案内して下りました。廊下には教科書が展示されていて自由に見れるようになっており、また、生徒たちの手作りの栞(メッセージ付き)が置いてありました。授業後は体育館に移動して民族教育についてのリレートーク、生徒たちの公演、軽食を食べながらの先生・保護者との交流と盛りだくさんでした。リレートークは日本語で行われたのですが、韓国からの参加者の間にオモニ会の方たちが入ってくださり通訳をしてくださり大変助かりました。生徒・保護者・先生・学園理事会が一体となって公開授業を盛り上げようとする姿が印象的でした。

大阪には朝鮮の独立運動家尹奉吉義士が1ヶ月間収監された陸軍大阪衛戍刑務所がありました。監獄は大阪城内の豊国神社あたりにありました。朝鮮を侵略した豊臣秀吉が建てた大阪城。そして衛戍監獄。韓国からの参加者にとってはこのような意味もあります。

11月20日の最後の訪問地はワンコリアフェスティバルのシンポジウム。大陸学校の教頭先生が以前所属していた東アジア平和連帯は毎年ワンコリアフェスティバルに参加していました。20日のライブコンサートには日程上、参加することができませんでしたが、短時間でも参加し、切れた交流を繋ぎ直すことができたと思います。

2泊3日という短い研修でしたが、記憶に残るのは人との出会い。ウトロでのハラボジ・ハルモニとの出会い、朝鮮学校での生徒・保護者・先生たちとの出会い、歌い踊ったウトロと鶴橋の夜。たくさんの想いを抱いて帰国しました。きっとこれからも交流が続くと思います。

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